僕婢
ぼくひ
名詞
標準
male and female servants
文例 · 用例
簀を易え机を按き、花を供し香を焼くような事は僕婢の為すがままに任せていたが、僧を喚び柩に斂めることは、其命を下さなかったから誰も手をつけるものは無かった。
— 幸田露伴 『連環記』 青空文庫
まず神かれを撃ちしことを述べ、次ぎには「我を知る人々は全く我に疎くなり」し有様を精細に描きて、知人、兄弟、親戚、友人、僕婢、妻さえも我を離れし現在の寂寥孤独を、呻くが如く訴うるが如く述べている。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫
この家庭は奉公人に到る迄長者の家の僕婢らしいおっとりした所があった。
— 倉田百三 『光り合ういのち』 青空文庫
カントが「商人あるいは手工業者の雇人、僕婢、日傭労働者、小作人及び総ての女子等、約言すれば他人より「食物及び保護」を受くる総ての人々を国民とは認めず、単に国家補助員と見做していた」というのは、その人格論に由来する正当な結論であろうと思います。
— 与謝野晶子 『平塚・山川・山田三女史に答う』 青空文庫
佐保子が私を敵視するやうになり、この間まで僕婢のやうであつた兄弟達が物とも思はなくなつたのに、憤つてます/\横道へ捩れて行つたのも、その時には是非もないことだつたのです。
— 與謝野晶子 『遺書』 青空文庫
召使いの僕婢も言に訥きはいつか退けられて、世辞よきが用いられるようになれば、幼き駒子も必ずしも姉を忌むにはあらざれど、姉を譏るが継母の気に入るを覚えてより、ついには告げ口の癖をなして、姥の幾に顔しかめさせしも一度二度にはあらず。
— 徳冨蘆花 『不如帰 小説』 青空文庫
宜なるかな、諸官省、諸会社殊に軍隊さへ一令なくして解散し、通信交通機関は忽ち途絶し、囚人は脱獄し、僕婢は遁走し、飲食店は掠奪に遭ひ、恨みを受くるものは殺され、見目よきものは犯され、(群集の声次第に高まりて後の句を聴き取り難し)文六 みんな、こちらへ来い。
— 岸田國士 『麺麭屋文六の思案(二場)』 青空文庫
人的資本は、例えば閑人、僕婢、官吏など。
— ELEMENTS D'ECONOMIE POLITIQUE PURE OU THEORIE DE LA RICHESSE SOCIALE 『純粋経済学要論』 青空文庫
作例 · 標準
広大な領地を持つその屋敷では、大勢の僕婢が休む間もなく働かされていた。
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彼は没落した貴族だが、いまだに僕婢にかしずかれる生活が忘れられないようだ。
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昔の小説を読むと、当時の上流階級の家庭における僕婢の扱いの厳しさが伝わってくる。
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