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哀調を帯びた

あいちょうをおびた
表現形容詞-語幹
1
標準
plaintive (melody, tone, etc.)
文例 · 用例
甚三の哀調を帯びた横笛の音は、毎夜また、南の村落から聞えて来る様になった。
岡本かの子 かやの生立 青空文庫
国へ帰って百姓すると言った彼の貧弱な体やおど/\した態度を憐み、お君はひとけの無くなった家の中の空虚さに暫くはぽかんと坐った切りであったが、やがて、船に積んだらどこまで行きやる、木津や難波の橋の下、と哀調を帯びた子守唄を高らかに豹一にきかせた。
織田作之助 青空文庫
木津や難波アの橋のしイたア」 と、哀調を帯びた子守唄を高らかに豹一に聴かせた。
織田作之助 青空文庫
国へ帰って百姓すると言った彼の貧弱な体やおどおどした態度を憐み、お君はひとけのなくなった家の中の空虚さに暫くぽかんと坐ったままだったが、やがて、 ――船に積んだアら、どこまで行きやアる、木津や難波アの橋のしイたア…… 思い出したように哀調を帯びた子守唄を高い声で豹一に聴かせた。
織田作之助 青春の逆説 青空文庫
そのアナウンスもやがてぷっつりと切れ、暗黒なエーテルの漂う夜空からは、内地の放送局が一つ一つお休みなさいを云って電波を消してゆき、あとには唯一つ、南京放送局の婦人アナウンサーが哀調を帯びた異国語で何かしら悠くりと喋っている声だけが残っていた。
海野十三 深夜の市長 青空文庫
わたしの好きなものはこの世に二つあるパリの夜の街の灯し火胸に描くはこころのふるさと 矢代は由吉の哀調を帯びた唄を聞いているうちに、何か自分のことを歌われているような切ない胸の響きを覚え、押し流され、溺れて行くような情緒に千鶴子の方を見ることも出来ず、歌詞に抵抗する気持ちがつづいて苦しくなった。
横光利一 旅愁 青空文庫
朝、男達が竿や網を持って田圃へ出掛けて行くと、女達は涼しい樹蔭に筵を敷いて、悠長で而かも一種哀調を帯びた琉球の俗謡を謡ひながら帽子を編む。
池宮城積宝 奥間巡査 青空文庫
哀調を帯びたアリラン節に魅せられたのは勿論のことである。
佐藤垢石 淡紫裳 青空文庫
作例 · 標準
例句
哀調を帯びた(あいちょうをおびた) — 幻辞.com