鍋墨
なべずみ
名詞
標準
soot on the bottom of a pot or pan
文例 · 用例
「こりゃあなんだ」「鍋墨のようですね」「向う両国に河童は何軒ある」「河童は……」と、幸次郎は考えた。
— お照の父 『半七捕物帳』 青空文庫
十三四歳の男の児を河童頭に剃らせて、顔や手足を鍋墨で真っ黒に塗って、大きな口から紅い舌をべろりと出して、がらがらがあと不思議な鳴き声を聞かせる。
— お照の父 『半七捕物帳』 青空文庫
半七はお照の台所の柱に残っていた鍋墨の手形から、新兵衛殺しの下手人はこの河童小僧と鑑定したのであった。
— お照の父 『半七捕物帳』 青空文庫
おいらあ其の仇討を立派にしたんだ」と、河童は鍋墨のまだ消え切らない顔に大きい眼をひらかせ、俄かに肩をそびやかした。
— お照の父 『半七捕物帳』 青空文庫
有名な窃盗犯で鍋墨の雁八という……」「ウムウム。
— 夢野久作 『骸骨の黒穂』 青空文庫
涙をボロボロ流しておったようで御座いますが……つまり今度、巡礼お花に殺されました丹波小僧と、鍋墨の雁八とは、ズット以前に石見の山奥で、藤六の盃を貰うた兄弟分で御座いましたそうで……しかも雁八が聞いた噂によりますと、丹波小僧というのは藤六の甥どころではない。
— 夢野久作 『骸骨の黒穂』 青空文庫
それから残ったところを鍋墨か煤かでもって、まっくろに塗っちまうのさ。
— 海野十三 『骸骨館』 青空文庫
そうすると僕たちが骸骨に見えるじゃないか、前から見ればね」「はだかになって、その上に白粉や鍋墨を塗るんだね」「そうさ。
— 海野十三 『骸骨館』 青空文庫
作例 · 標準
かまどでご飯を炊くと、どうしても鍋の底に鍋墨がこびりついてしまう。
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子供の頃、顔に鍋墨を塗って泥棒の真似事をして遊んだ記憶がある。
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鍋墨を落とすのは大変だが、これも昔ながらの調理の醍醐味だと言えるだろう。
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