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皮袋

かわぶくろ
名詞
1
標準
文例 · 用例
「胃」 彼れは破竹の勢でべちや/\に潰れた皮袋のやうなものを取上げて臺の上に置いた。
有島武郎 實驗室 青空文庫
軽い双眼鏡 今度ロンドンのネグレッチ・アンド・ザンブラで売り出した新形の双眼鏡「ミニム」というのは従来の双眼鏡中で最も軽いものである、その倍率は八倍で重量七十五匁くらい、柔らかい皮袋に入れて隠袋に収めるように出来ている。
寺田寅彦 「万年筆」欄より 青空文庫
一日の事で、十八九の一人の少年、馬に打乘り、荷鞍に着けた皮袋に、銀貨をざく/\と鳴して來て、店頭へ翻然と降り、さて人參を買はうと云ふ。
泉鏡太郎 人參 青空文庫
幸福多かるべきかな舟の上の活計や、日に/\今朝の如くならんには我は櫓をとり舵を操りて、夕の霧、旦の潮烟りが中に五十年の皮袋を埋め果てんかなと我知らず云ひ出づれば、父上は何とも応へ玉はで唯笑ひ玉ふ、弟はひたすら物食ふ、舟子は聞かざるが如く煙草管啣みて空嘯けり。
幸田露伴 鼠頭魚釣り 青空文庫
文章をおさめる新しい皮袋をコンピューターで作れば、酒もまた新しい形を取りうると思い始めている。
富田倫生 短く語る『本の未来』 青空文庫
彼等が表現に役立てた材料は粗雑なものであるが故に、やがては古い皮袋のように崩れ去るだろうけれども、そのあとには必ず不思議な愛の作用が残る。
有島武郎 惜みなく愛は奪う 青空文庫
でも大胆な馬賊はいちばん街|端づれにちかい家を二三十軒も襲つて大きな三つの皮袋に、お金や貴金属類を集めこれを馬の鞍の両側にと自分の腰にしつかりと結びつけた。
小説 小熊秀雄全集−15− 青空文庫
」 お杉は依然笑って答えず、腰にぶら下げた皮袋から山毛欅の実を把出して、生のままで悠々と咬り初めた。
岡本綺堂 飛騨の怪談 青空文庫