頃も
ころも
名詞
標準
文例 · 用例
それからお松は五ツにもなった自分を一日おぶって歩いて、何から何まで出来るだけの世話をすると、其頃もう随分ないたずら盛りな自分が、じいっとしてお松におぶされ、お松のするままになっていたそうである。
— 伊藤左千夫 『守の家』 青空文庫
日本ではもとより、西洋にいた頃もそうであった。
— 九鬼周造 『祇園の枝垂桜』 青空文庫
その頃も背中にイボのやうな堅い腫物が澤山出來て、掻くとつぶれ/\した。
— 有島武郎 『小さき影』 青空文庫
札幌で教師をしていた頃も、よく学校を休んで市内の旅館に泊りこんで筆を取ったものです。
— "Not till the sun excludes you, do I exclude you; 『●「或る女」巻頭のホイットマンの詩』 青空文庫
あの頃も、いまも、私は、あなた以外の人と結婚する気は、少しもありません。
— 太宰治 『きりぎりす』 青空文庫
でも、ひとりくらいは、この世に、そんな美しい人がいる筈だ、と私は、あの頃も、いまもなお信じて居ります。
— 太宰治 『きりぎりす』 青空文庫
老イヌレバ年ノ暮ユクタビゴトニ我身ヒトツト思ホユル哉 その頃もう、こんな和歌さへおつくりになつて居られたくらゐで、お生れつきとは言へ、私たちには、ただ不思議と申し上げるより他に術がございませんでした。
— 太宰治 『右大臣実朝』 青空文庫
この頃も毎日のように飛行機が墜落する。
— 寺田寅彦 『烏瓜の花と蛾』 青空文庫