消え入る
きえいる
動詞-五段-ラ行動詞-自動詞
標準
to vanish gradually (e.g. of a voice)
文例 · 用例
此処に来た当座は耳に馴れぬ風の夜の波音に目が醒めて、遠く切れ/\に消え入る唄の声を侘しがったが馴れれば苦にもならぬ。
— 寺田寅彦 『嵐』 青空文庫
」 私の気のせいか、それは、消え入るほどの力弱い声であった。
— 太宰治 『母』 青空文庫
「やはり、死んだ女が恋いしいだろう」「はい」 ことさらに、消え入るような細い声で返事しました。
— 太宰治 『人間失格』 青空文庫
」ふたたび、消え入るようにわびを言った。
— 太宰治 『火の鳥』 青空文庫
」ふたたび、消え入るやうにわびを言つた。
— 太宰治 『火の鳥』 青空文庫
声もなき鵞鳥のうから色みだし水に消え入る午後六時、鵞鳥の見たる水底は血潮したたる沼の面の負傷の光かき濁る泥の臭みに疲れつつ、水死の人の骨のごとちらぼふなかにもの鈍き鉛の魚のめくるめき、はた浮びくる妄念の赤きわななき。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫
』一斉に礼拝終る老若の消え入るさけび。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫
火の海の表面から湧き起った仄黄色い水蒸気と、煙と、焔の一団が、渦巻き合いながら中空の暗へ消え入ると、あとに等身大の大の字|形の黒い斑点が残っていたが、それとてもやがて又、何の痕跡も留めない赤い火の海平面に復帰して行った。
— 夢野久作 『オンチ』 青空文庫
作例 · 標準
彼女は何かを言おうとしたが、言葉は消え入るようなささやき声になった。
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遠くで鳴っていた教会の鐘の音が、夕闇の中にゆっくりと消え入っていった。
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「ありがとう…」彼はかろうじてそう言うと、その声は消え入るように途絶えた。
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霧の中に、船の灯りがまるで幻のように消え入った。
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標準
to feel one's soul leaving one's body (from embarrassment, grief, etc.)
作例 · 標準
満員のプレゼンテーションでPCがフリーズした時、彼は消え入りたいほどの恥ずかしさを感じた。
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高価な花瓶を割ってしまった彼女は、消え入るような思いで立ち尽くしていた。
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「ごめんなさい、ごめんなさい…」彼女は消え入るような声で謝り続けた。
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