飼いならし
かいならし
名詞
標準
taming (of an animal)
文例 · 用例
その姿の行くえを、影のあとを追うように、飼いならしていたやまがらが、ばたばたと悲しげに羽ばたきをつづけて、あわれにも悲しい声をあげながら、ちーちーと鳴きたてました。
— やまがら美人影絵 『右門捕物帖』 青空文庫
世界中で一番はやくトーキーを飼いならした人間、ルネ・クレール。
— 伊丹万作 『ルネ・クレール私見』 青空文庫
こういう未成品のジロリは小憎らしいもので、衣子家飼いならしのよく吠えるフォックステリヤ、その程度のチンピラ小動物に心得て、かねて私の敬遠していた存在であった。
— ――ゴロー三船とマゴコロの手記―― 『ジロリの女』 青空文庫
この中からも十五匹ほど死んだが、死ぬたびに補充して病金現れるや人工呼吸をほどこし、日夜水を調節し、ついに秋の頃には死なない金魚を飼いならしてしまったのである。
— 坂口安吾 『明日は天気になれ』 青空文庫
老蝮は、一生を傍若無人の我流で押し通したこと、信長と好一対、百二十五まで生きてみせると称し、延命の灸をすえ、手当をすれば何でも長命できるものだと、苦心サンタン松虫を三年飼いならしてみせた。
— 坂口安吾 『織田信長』 青空文庫
これは名誉なお使番、クロを飼いならしていらい、鷲にのってお使いをするものは、とんぼ組の誉れとしてありますので、わたしはほんとにうれしゅうございました」「おお、それでよくわかりました。
— 吉川英治 『神州天馬侠』 青空文庫
「食わずにどうするつもりだ」「後生だから命だけは助けてくれよ、いまにこれをかいならして乗馬にするんだから」「だがわれわれの食料の倹約しなければならないのに、この鳥をかう食料はどうするつもりか」 とゴルドンがいった。
— 佐藤紅緑 『少年連盟』 青空文庫
バクスターが苦心してつくった車に、ガーネットとサービスが、かいならした二頭のラマをつけ、車の上には硝薬、食料、鉄の大なべ、数個のあきだるをのせ、勇みに勇んで左門洞を出た。
— 佐藤紅緑 『少年連盟』 青空文庫