挨拶廻り
あいさつまわり
名詞
標準
文例 · 用例
極端だと人は思うかも知れないが、細君が死んだその葬式の日、近所への挨拶廻りは、親戚の者にたのんで、原稿を書いていたという。
— 織田作之助 『鬼』 青空文庫
姉の鶴子は八月に這入ると、親戚や夫の銀行関係の方面などへ、毎日一二軒ずつ挨拶廻りをしていたが、廻るべき所へ一と通り廻ってしまったあとで、最後に蘆屋の分家、―――幸子の所へ、二三日泊りがけでやって来た。
— 上巻 『細雪』 青空文庫
姉は廿二日に着くと、廿三日には朝早く起き、梅子だけを伴って買い物と挨拶廻りに出かけ、晩の御飯を何処かで呼ばれて帰って来たが、廿四日の当日には、姉、正雄、梅子、貞之助夫婦、悦子、雪子、妙子の八人にお春が供をして、八時半に家を出た。
— 下巻 『細雪』 青空文庫
勝手ながら御|挨拶廻りさえ失礼させて戴こうと思っているような始末である。
— 下巻 『細雪』 青空文庫
横綱はじめ力士一同人力車で挨拶まわりをすることになったが、横綱ひとり大き過ぎて合乗用の俥にも乗れず、といって俥なしの挨拶まわりも淋しいと考えた挙句、横綱の腰に太い紐をまわし、その紐を人力車二台にひかせて、横綱自身よいしょよいしょと練り歩いて、恰好をつけ、大阪じゅうを驚かせた。
— 織田作之助 『わが町』 青空文庫
ある夏、角力の巡業があり、横綱はじめ力士一同人力車で挨拶まわりをしたが、横綱ひとり大き過ぎて合乗用の俥にも乗れず、といって俥なしの挨拶まわりも淋しいと考えた挙句、横綱の腰に太い紐をまわし、その紐を人力車二台でひいて、よいしょよいしょとひき廻して練り歩き、大阪じゅうを驚かせた。
— 織田作之助 『わが町』 青空文庫
部長就任直後から、高山はおよそ二年間をかけて、全国の販売店への挨拶まわりに走った。
— 富田倫生 『パソコン創世記』 青空文庫
まず勘定奉行の元田東兵衛から、以下役所の関係筋へ挨拶まわり、およそ十二三人に会ったろう。
— 山本周五郎 『思い違い物語』 青空文庫