潰家
潰家
名詞
標準
文例 · 用例
静岡の南東|久能山の麓をめぐる二、三の村落や清水市の一部では相当|潰家もあり人死もあった。
— 寺田寅彦 『静岡地震被害見学記』 青空文庫
庇が波形に曲ったり垂れ落ちかかったり、障子紙が一とこま一とこま申合わせたように同じ形に裂けたり、石垣の一番はしっこが口を開いたりするという程度からだんだんひどくなって半潰家、潰家が見え出して来た。
— 寺田寅彦 『静岡地震被害見学記』 青空文庫
百姓ども斯くの如き始末故、詮方なく親兄弟、妻子等引連れ、他國へ罷越し、乞食致す者、男女すべて千七百三十餘人、潰家八百八十餘軒、其外寺院十一ヶ寺、大破致し候』とあるにても、汚吏の暴行、領民の慘状は知らるべし。
— 大町桂月 『宗吾靈堂』 青空文庫
八、 潰家からの發火は地震直後に起ることもあり、一二時間の後に起ることもある。
— 今村明恒 『地震の話』 青空文庫
大正十二年九月一日の關東大地震に於て、著者のよく知つてゐる某貴族は、夫妻揃つて潰家の下敷となられた。
— 今村明恒 『地震の話』 青空文庫
但し津浪を伴ふ程の地震は最大級のものであるから、倒潰家屋を生ずる區域が數箇の國や縣に亙ることもあり、或は震原距離が陸地から餘り遠いために、單に廣區域に亙つて大搖れのみを感じ、地震の直接の損害を生じないこともある。
— 今村明恒 『地震の話』 青空文庫
大正十四年五月二十三日の但馬地震に於て、震原地に當れる田結村に於ては、全村八十三戸中八十二戸潰れ、六十五名の村民が潰家の下敷となつた。
— 今村明恒 『地震の話』 青空文庫
日本に於ける大地震の統計によれば、餘り大きくない町村に於て、潰家十一軒毎に一名の死者を生ずる割合である。
— 今村明恒 『地震の話』 青空文庫