歩一歩
ほいっぽ
副詞名詞
標準
step by step
文例 · 用例
しかし、風が自分の耳元にそのやうにひそひそ囁き、さうして、いつのまにやら自分の胸中に於いても、その變てこな歌ともお念佛ともつかぬ文句が一歩一歩竹藪の下の雪を蹈みわけて行くのと同時に湧いて出て、耳元の風の囁きと合致する、といふやうな工合ひなのである。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
一歩一歩の足の痛みと、「今日からの生活の悩み」が、毒蛇をつッついたのだ。
— 葉山嘉樹 『浚渫船』 青空文庫
一方で獨逸人は、その間に勉強して居り、佛蘭西人が投げ出してしまつたものを、根氣よく研究して、一歩一歩組織しつつ、遂に完全な者に仕上げてしまふ。
— 萩原朔太郎 『室生犀星君の人物について』 青空文庫
それ故に室生の道は、常に漸進的に登つて居り、一歩一歩と老年に達するほど、藝術の完成に近づいて行く。
— 萩原朔太郎 『室生犀星君の人物について』 青空文庫
しかも馳け足で登るのではなく、一歩一歩と大地を蹈みつけ、隱忍自重して進んで行く。
— 萩原朔太郎 『室生犀星に就いて』 青空文庫
そして、寢臺の縁に掴まりながら一歩一歩と歩いて行く事に、子供のやうな興味を覺えるやうになつた。
— 南部修太郎 『病院の窓』 青空文庫
K君の身体はだんだん意識の支配を失い、無意識な歩みは一歩一歩海へ近づいて行くのです。
— ――或はKの溺死 『Kの昇天』 青空文庫
路は一しきり大に急になりかつまた窄くなったので、胸を突くような感じがして、晩成先生は遂に左の手こそは傘をつかまえているが、右の手は痛むのも汚れるのも厭ってなどいられないから、一歩一歩に地面を探るようにして、まるで四足獣が三|足で歩くような体になって歩いた。
— 幸田露伴 『観画談』 青空文庫
作例 · 標準
大怪我からのリハビリは辛く苦しい日々だったが、決して焦らず歩一歩と努力を重ねた結果、ついに自分の足で歩けるまで回復した。
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目の前に山積した大きな課題に圧倒されそうになったが、歩一歩、確実に今日の分の計画を消化していくしかないと腹を括った。
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困難なプロジェクトの成功に向けて、チーム全員が少しずつ問題を解決し、歩一歩と前進している確かな手応えを感じている。
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