年百
ねんびゃく
名詞
標準
文例 · 用例
あの、潟とも湖とも見えた……寧ろ寂然として沈んだ色は、大なる古沼か、千年百年ものいはぬ靜かな淵かと思はれた圓山川の川裾には――河童か、獺は?
— 泉鏡花 『城崎を憶ふ』 青空文庫
旦那、嘸お前様吃驚さつせえたらうが、前刻船と一所に、白い裸骸の人さ焼けるのを見た時は、やれ、五十年百年目には、世の中に同じ事が又有るか、と魂消ましけえ。
— 泉鏡太郎 『神鑿』 青空文庫
彼は、もと百姓に生れついたのだが、近年百姓では食って行けなかった。
— 黒島傳治 『砂糖泥棒』 青空文庫
彼等は年百年中働くばかりである。
— 黒島傳治 『小豆島』 青空文庫
また、結果が出た時にはだれも認めなかった価値が十年百年の後に初めて認められることも珍しくはない。
— 寺田寅彦 『科学者とあたま』 青空文庫
五十年百年の後にはおそらく常識的になるべき種類のことではないかと想像される。
— 寺田寅彦 『天災と国防』 青空文庫
「そりや一頃は百姓の懷を温ためはしたどもな、なんといつても匡救事業は年百年中の事ぢやないわ。
— 島木健作 『生活の探求』 青空文庫
「では、年百ほどの大金が入り、加えてご自身の稼ぎもあるなら、少しばかりご旅行や色々と余裕もおありのことでしょう。
— A CASE OF IDENTITY 『同一事件』 青空文庫