欧羅
おうら
名詞
標準
文例 · 用例
ケレルマンがその著『日本に於ける散歩』のうちで、日本の或る女について「欧羅巴の女がかつて到達しない愛嬌をもって彼女は媚を呈した{4}」といっているのは、おそらく「いき」の魅惑を感じたのであろう。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
ところで、日本のインテリは、欧羅巴のそれに比して一般に程度が低く、知識人としての下層に居る。
— 萩原朔太郎 『ニイチェに就いての雑感』 青空文庫
我々にとってみれば、逆に欧羅巴の方がずっと詩的である。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
欧羅巴がハムレットに疲弊しきつた揚句、ドンキホーテにゆく。
— 中原中也 『散歩生活』 青空文庫
現今は欧羅巴も亦同じやうであり、唯少し異る点は、各人が自己に閉籠つて型を造り、それを精練してゐて己が赤裸々に生きないのが欧羅巴なるに反し、我等の間では、互につけ込み合ふことを承認し合つてゐる点であらう。
— 中原中也 『詩に関する話』 青空文庫
「神」といふ言葉が、宗教裁判のあの過酷を生んだ欧羅巴に於て、則ち神自体よりも神を祀る人間習俗の中に屡々不幸を招来したことがあつたといふので「神」を厭ふといふのならまだ分るとしても、日本に於て「神」を何故に厭ふ者があるのであるか?
— 中原中也 『我が詩観』 青空文庫
それで例へば欧羅巴の如きレリジョンの確立してゐる所では、それに批評の発達した所では、批評家は個人的に言葉を使用しないで社交的圏を相手に話すので、言葉は専ら比較によつて成立つ品性についての言葉が人の頭に滲みきつて、そのため驚きはその滲みきつた言葉で片附られ勝になるといふことは想像出来るでせう。
— 小林秀雄に 『小詩論』 青空文庫
私は現代が、夜光虫と欧羅巴スタイルのグランド・ホテル・ド・横浜のダンシング・ホールと空中の軽業だと断定する。
— Love on Drought 『恋の一杯売』 青空文庫