小海老
こえび
名詞
標準
文例 · 用例
牧野さんの作品には明るい風景が出て来るし、陽に透いた桜の葉のやうな色や又赤い色があるが、その赤はうでた小海老の赤である。
— 中原中也 『思ひ出す牧野信一』 青空文庫
――今日のお昼は小海老を喰べに行きますの、オンフルールの、サン・シメオンへ。
— 岡本かの子 『ドーヴィル物語』 青空文庫
レストラン、サン・シメオンの野天のテーブルで小海老を小田島に剥がさせ乍ら、イベットは長い睫を昼の光線に煙らせて、セーヌの河口を眺めて居る。
— 岡本かの子 『ドーヴィル物語』 青空文庫
それから小海老を手握みで喰べて先が独活の芽のように円くしなう指先をナプキンで拭いた。
— 岡本かの子 『ドーヴィル物語』 青空文庫
鰻釣りや小海老釣りでも同様であった。
— 寺田寅彦 『重兵衛さんの一家』 青空文庫
小海老だな、まったく。
— THE ADVENTURE OF THE BLUE CARBUNCLE 『蒼炎石』 青空文庫
……今日の所得 (銭四十銭、米二升四合)御馳走 (小海老のいりつけ、にんじんのおしたし、豆腐汁)もう栗が店に出てゐる、栗そのものは食べたいとも思はないが、栗の感じはよろしい、柿――きねり柿――をおせつたいとして頂戴した、歯がわるいから小供にくれてやつたが。
— 広島・尾道 『行乞記』 青空文庫
今日も破戒した、シヨウチユウを飲みアワモリを飲んだ、アワモリ屋のおかみさんは私の顔を覚えてしまつて(さすがに商買だ)、小海老のてんぴら一片を下物としてサービスしてくれた!
— 種田山頭火 『道中記』 青空文庫