ひょっとして
ひょっとして
表現
標準
by any chance
文例 · 用例
とにかく、父や自分の仇敵である都会文化の猛威に対して、少しも復讐の気持が起らず、かえって、その逞ましさに慄えて魅着する自分は、ひょっとして、大変な錯倒症の不良|娘なのではあるまいか。
— 岡本かの子 『渾沌未分』 青空文庫
しかしそう言ったとき喬に、ひょっとしてあれじゃないだろうか、という考えが閃いた。
— 梶井基次郎 『ある心の風景』 青空文庫
「ひょっとしてあなたは肺がお悪いのじゃありませんか」 いきなりそう言われたときには吉田は少なからず驚いた。
— 梶井基次郎 『のんきな患者』 青空文庫
「ひょっとしてあの時の痩我慢を破裂させているのかもしれない」そんなことを思って聞いていると、その火がつくような泣声が、なにか悲しいもののように峻には思えた。
— 梶井基次郎 『城のある町にて』 青空文庫
ひょっとして競漕の昂揚点に達すると、颱風の中心の無風帯とも見らるべきところの意識へ這入る。
— 岡本かの子 『娘』 青空文庫
ひょっとして、霹靂一声、俄雨が来たあとは、たちまち晴れて、冴え冴えした月影が心の空に磨き出るのであります。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
それが田村道子となっているのは、たぶん新聞の誤植であろうと、道子は一応考えたが、しかしひょっとして同じ大阪から受験した女の人の中に自分とよく似た名の田村道子という人がいるのかも知れない、そうだとすれば大変と思って、ひたすら正式の通知を待ちわびた。
— 織田作之助 『旅への誘い』 青空文庫
そして、智子が、ひょっとしてそれが『空き車』の札を掲げてはいまいかと思って、踏み出した爪先を、ためらっている目の前へ来て、ピタリと停車したのである。
— 渡辺温 『或る母の話』 青空文庫
作例 · 標準
「ひょっとして、私の誕生日を忘れているんじゃないでしょうね?」
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「ひょっとして、あの時助けてくれたのは君だったのかい?」
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彼の顔色が悪いけれど、ひょっとして体調を崩しているのだろうか。
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