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浮藻

うきも
名詞
1
標準
文例 · 用例
―― 椿が一輪、冷くて、燃えるようなのが、すっと浮いて来ると、……浮藻――藻がまた綺麗なのです。
泉鏡花 半島一奇抄 青空文庫
この思想にさえ見放されたら、僕は浮藻だ。
太宰治 惜別 青空文庫
野原の赤い木の葉や田圃の浮藻の花は彼も輕蔑して眺めることができたけれども、耳をかすめて通る春の風と、ひくく騷いでゐる秋の滿目の稻田とは、彼の氣にいつてゐた。
太宰治 陰火 青空文庫
湿り気を含んだランプの光の下に浮藻的生活のわれわれは食事にかかる。
伊藤左千夫 水籠 青空文庫
さうして歩むにつれて、その水面の随所に、菱の葉、蓮、真菰、河骨、或は赤褐黄緑その他様々の浮藻の強烈な更紗模様のなかに微かに淡紫のウオタアヒヤシンスの花を見出すであらう。
北原白秋 水郷柳河 青空文庫
胡蝶の花に戯むるるがごとく、浮藻の漣に靡くがごとく、実用以上の活動を示している。
夏目漱石 野分 青空文庫
苛まれしと見ゆる方の髪は浮藻の如く乱れて、着たるコートは雫するばかり雨に濡れたり。
尾崎紅葉 金色夜叉 青空文庫
さうして歩むにつれて、その水面の隨所に、菱の葉、蓮、眞菰、河骨、或は赤褐黄緑その他樣々の浮藻の強烈な更紗模樣のなかに微かに淡紫のウオタアヒヤシンスの花を見出すであらう。
北原白秋 思ひ出 抒情小曲集 青空文庫