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竈馬

かまどうま
名詞
1
標準
文例 · 用例
虫の声 垣根の朝顔やう/\小さく咲きて、昨日今日|葉がくれに一花みゆるも、そのはじめの事おもはれて哀れなるに、松虫すゞ虫いつしか鳴よわりて、朝日まちとりて竈馬の果敢なげに声する、小溝の端、壁の中など有るか無きかの命のほど、老たる人、病める身などにて聞たらば、さこそ比らべられて物がなしからん。
樋口一葉 あきあはせ 青空文庫
「紀州紀州」竈馬のふつづかに喞くあるのみ。
国木田独歩 源おじ 青空文庫
歌を返せ 昆虫界の「鳴虫号」で土屋正雄氏の「ややこしい竈馬」を見ると、一茶が蚊いぶしの中に鳴き出すいとどかな と詠じ、また鶉居が大寺やいとど鳴くなる釜の下 と吟じ、われも人も秋に鳴く虫の一つとして、その声をやるせなく寂しいものと思つてゐた竈馬が、実は少しも鳴かない虫だといふことが書いてあつた。
薄田泣菫 独楽園 青空文庫
竈馬の啼く音、蜂の唸声の外には何も聞えん。
ガールシン 四日間 青空文庫