歩み出る
あゆみでる
動詞
標準
文例 · 用例
」 敏子は出窓へ歩み出ると、眩しそうにやや眼を細めた。
— 芥川龍之介 『母』 青空文庫
一心斎は麻の裃に鉄扇を持って首座の少し前のところへ歩み出る。
— 甲源一刀流の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
着流し散髪の男がいかにも思ひやつれた風で足許危く歩み出る。
— 永井荷風 『すみだ川』 青空文庫
着流し散髪の男がいかにも思いやつれた風で足許危く歩み出る。
— 永井荷風 『すみだ川』 青空文庫
竜太郎は、軽く、半歩前へ歩み出ると、女王の眼を瞶めながら、必死のいきおいで、囁いた。
— 久生十蘭 『墓地展望亭』 青空文庫
うしろのほうから、小屋のあいだから歩み出るのを見る。
— DER TOD IN VENEDIG 『ヴェニスに死す』 青空文庫
」と巻き舌でいいながら、まんなかへ歩み出ると、彼は胸を張って肩をゆすり上げた。
— WIE JAPPE UND DO ESCOBAR SICH PRUGELTEN 『なぐり合い』 青空文庫
龍山公の懺悔 血の異臭につつまれた犯罪の家を出て、明るい秋の陽の下に歩み出ると、常に、闇の魔ものを相手に暮し馴れている東儀三郎兵衛も、さすがに腰が伸びて、ああ、と深く息を吐きたいほど朗らかな気もちに返った。
— 吉川英治 『牢獄の花嫁』 青空文庫