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連ね

つらね
名詞
1
標準
文例 · 用例
雁がね 朝月夜のかげ空に残りて、見し夢の余波もまだ現なきやうなるに、雨戸あけさして打ながむれば、さと吹く風|竹の葉の露を払ひて、そゞろ寒けく身にしみ渡る折しも、落くるやうに雁がねの聞えたる、孤つなるは猶さら、連ねし姿もあはれなり。
樋口一葉 あきあはせ 青空文庫
稻妻もしなくなつた大空は、雲間に星を連ねて重々しく西に動きながら、地平線から私の頭の上まで擴がつてゐた。
有島武郎 小さき影 青空文庫
客観的にはどんな間違ったことを書き連ねていても、その人がそういうことを信じているという事実が読者には面白い場合があり得るからである。
寺田寅彦 雑記帳より(2) 青空文庫
それから熱海へ来て大湯の前の宿屋で四、五日滞在した後に、山駕籠を連ねて三島へ越えた。
寺田寅彦 箱根熱海バス紀行 青空文庫
その法は先ず実物の刻々の写真を感光膜に写す際、交互に赤と緑の障子を使って実物の赤い色ばかり撮ったものと緑色のみ撮ったものを交番に連ねる。
寺田寅彦 話の種 青空文庫
岸壁が海の方へせり出して、その内側が陥没したので、そこに建て連ねた大倉庫の片側の柱が脚元を払われて傾いてしまっている。
寺田寅彦 静岡地震被害見学記 青空文庫
頭の中で離れ/\になつて何の連絡もなかつた色々の場所が丁度數珠の珠を絲に連ねるやうに、電車線路に貫かれてつながり合つて來るのが一寸面白かつた。
寺田寅彦 寫生紀行 青空文庫
普通の電灯、その他のあらゆる灯火は、光を出す部分が小さいから、これに照らされる物体の陰影は大きくて暗い、沢山の電灯を点じ連ねても、どうしても室の隅、器具の隈には光が行き渡らぬ。
寺田寅彦 ムーア灯 青空文庫