何万
なんまん
名詞
標準
文例 · 用例
その深さが何万尺あるか測られない、この中に何か潜力的な、巨大な物が潜んでいる、そうして生物を圧迫する――化性の蝙蝠でも舞い出そうだ。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
やっつけてやる、俺だけの苦しみじゃない、何十、何百、何万、何億の苦しみだ。
— 葉山嘉樹 『浚渫船』 青空文庫
そして、労働者は、生きたまま、何万馬力の電動機によって運転されている「挽き肉器」の中へと、スクルーコンベーヤで運び込まれるのだ。
— 葉山嘉樹 『海に生くる人々』 青空文庫
その話は長うございますけれども、ついには何万石という村々を改良して自分の身をことごとく人のために使った。
— 内村鑑三 『後世への最大遺物』 青空文庫
何千回、何万回という経験が、この老人に鏡なしで手さぐりで顔の鬚をらくらくと剃ることを教えたのだ。
— ――当りまえのことを当りまえに語る。 『もの思う葦』 青空文庫
人間が光度計を発明するよりもおそらく何万年前からこんなものが天然にあったのである。
— 寺田寅彦 『烏瓜の花と蛾』 青空文庫
焼夷弾投下のために怪我をする人は何万人に一人くらいなものであろう。
— 寺田寅彦 『烏瓜の花と蛾』 青空文庫
こんな場末の町へまでも荒して歩くためには一体何千キロの毒薬、何万キロの爆弾が入るであろうか、そういう目の子勘定だけからでも自分にはその話は信ぜられなかった。
— 寺田寅彦 『震災日記より』 青空文庫