簗
やな
名詞
標準
文例 · 用例
外套氏のいう処では、道の途中ぐらい、麓の出張った低い磧の岸に、むしろがこいの掘立小屋が三つばかり簗の崩れたようなのがあって、古俳句の――短夜や(何とかして)川手水――がそっくり想出された。
— 泉鏡花 『古狢』 青空文庫
どうも方々|簗をかけておくですからな。
— 徳田秋声 『花が咲く』 青空文庫
ここらは鮎が名物で、外山から西根尾まで三里のあいだに七ヵ所の簗をかけて、大きい鮎を捕るのである。
— 岡本綺堂 『くろん坊』 青空文庫
この雨では屹度鮎の落つるのが多かろうと、急に夕方かけて其処から二里の余もある野口の簗というへ自動車を走らす事になった。
— 若山牧水 『みなかみ紀行』 青空文庫
簗は山と山の相迫った深い峡谷に在った。
— 若山牧水 『みなかみ紀行』 青空文庫
すぐに、淵のしもての浅瀬に簗をはりました。
— 豊島与志雄 『山の別荘の少年』 青空文庫
簗の上で跳ねる銀の魚のやうに。
— 與謝野晶子 『晶子詩篇全集』 青空文庫
仙媛|柘の小枝と化して、流れ来りて、味稲と云う者の簗に留る。
— 高木敏雄 『比較神話学』 青空文庫