耽美的
たんびてき
形容動詞
標準
aesthetic
文例 · 用例
彼の生活は、今や空虚な狂熱や、耽美的な情緒に惑溺する時代を通り越した。
— 愛の詩集の終りに 『愛の詩集』 青空文庫
赫子の義兄大川宗三郎氏の陰影の深い耽美的作品に傾倒して居た私が大川氏の愛玩すると評判高い赫子に多くの価値を置こうとするからだった。
— 岡本かの子 『鶴は病みき』 青空文庫
この多感多愁は早く君をしてオスカア・ワイルドのやうな耽美的な傾向を持たせ、又、一面にはハイネの激情を思ひ出させるところのものであつたらう。
— 島崎藤村 『桃の雫』 青空文庫
万葉集の中にうたわれている大らかな明るい、生命の躍動している自然的な自然の描写が、藤原氏隆盛時代の耽美的描写にうつり、足利時代に到って、仏教の浸潤につれ、戦乱つづきの世相不安につれ、次第に自然は厭世的遁世の対象と化した。
— 宮本百合子 『自然描写における社会性について』 青空文庫
「ひかげの花」にしろ「春琴抄」にしろそれぞれの作家の年来の特色を年来の色調のままに発揮したものであり、特に「春琴抄」は物語の様式をつかわれて、同じ耽美的の被虐性を描くにしても往年のこの作者が試みた描写での執拗な追究、創造は廃されている。
— 宮本百合子 『昭和の十四年間』 青空文庫
其等の作品は試作的なものが多く、既に文学の新世界として出現していたネオ・ロマンティシズムの色調を多分に盛り、耽美的、官能的な感覚の流れが、女としての時代的な要求と絡みあったようなものが大部分を占めた。
— 宮本百合子 『婦人と文学』 青空文庫
女優生活の裏や表までが、自然主義の作風に近い平面な組立ながら、耽美的な、又官能的な都会人の気分をこまかに追って描かれているのが「あきらめ」であった。
— 宮本百合子 『婦人と文学』 青空文庫
花見から戻ってきた女が、花衣を一枚一枚はぎおとす時、腰にしめている色々の紐が、ぬぐ衣にまつわりつくのを小うるさい様な、又花を見てきた甘い疲れぎみもあって、その動作の印象と、複雑な色彩美を耽美的に大胆に言い放っている。
— 杉田久女 『大正女流俳句の近代的特色』 青空文庫
作例 · 標準
その庭園は、細部にまでこだわり抜かれた、耽美的な造りだった。
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彼の詩は、耽美的で退廃的な雰囲気を醸し出している。
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「この内装デザインは、とても耽美的で、まるで美術館のようだ。」
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