ほぼ
ほぼ
副詞
標準
文例 · 用例
以上において我々はほぼ「いき」の意味を他の主要なる類似意味と区別することができたと信ずる。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
古典韻文としての抒情詩は、形式に於ても内容に於ても、大体ほぼ叙事詩に類している。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
蕪村とちがって、芭蕉の研究は一般に進歩しており、その本質の哲学や詩精神やも、既にほぼ遺憾なく所論し尽されてる観がある。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
即ち早朝に起きて一運動し、午食までの間に仕事――それがまた一日何枚とほぼ極つて居る――をし、午後は訪問客と話したり、庭を弄つたりして休養する。
— 萩原朔太郎 『所得人 室生犀星』 青空文庫
向って蝙蝠岳の残雪が、銀光りに輝いて、その傍に三角測量標が、空を突いて立っている、間の岳(赤石山脈)は森に隠れて見えない、冷い風が、暗い穴からでも来るように、ひいやりと吹く、鳥はひんから、ひんからと、朗らかに囀ずる、登るに随って、蝙蝠岳はほぼ正西に、間の岳は北西に、いずれも残雪白く、光輝を帯ぶ。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
ともかく北岳というところは、北は駒ヶ岳、北西は仙丈岳、西は木曾山脈、南が間の岳、農鳥、北東が地蔵岳鳳凰山などと、高度我に下りながらも、ほぼ等しい大山岳圏に囲繞せられているから、北アルプスの高山で見るような、広々とした眺望は獲られない。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
何故ならば、山岳は百般の自然現象を、ほぼ面積の大なる垂直体に収容した博物館であり、美術殿堂であるからである。
— 小島烏水 『高山の雪』 青空文庫
法文の上でも、実際から行ってもそれはそうでなければならず、またそうあるべきであるのだったが、さて、それがそうされなかった場合は問題はどうなるかということは、ほぼ、そうあるべき通りに、行かないのであった。
— 葉山嘉樹 『海に生くる人々』 青空文庫