櫓船
やぐらぶね
名詞
標準
文例 · 用例
この「水だま」の下方の花弁は櫓船の衝角のやうに癒著して雄蕊雌蕊を密封してゐる。
— 牧野信一 『卓上演説』 青空文庫
古ぼけた※州(シンガポール)の二櫓船で、故郷へ帰る安南人が百人ほど広くもない胴ノ間に押せ押せに詰めあっている。
— 久生十蘭 『呂宋の壺』 青空文庫
はるかに遠い北の島国で父がロックリンの人の手に殺され、母が狂暴な金髪の男たちの漕いで来た櫓船に奪い去られてから後は、この島に来て彼は楽しい月日も知ったのであった。
— CATHAL OF THE WOOD 『精』 青空文庫
「スヴァルト・アルフ」は、「しろき」オラウスの鴉の旗の下にロックリンを船出して来た三十の櫓船の一隊の先頭であった。
— フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 『剣のうた』 青空文庫
北風が吹き出した夕方オラウスと十艘の櫓船は海峡を下った。
— フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 『剣のうた』 青空文庫
南行の櫓船は一艘を除くほか全部がスカイの南方の荒い海岸ぞいに避難した。
— フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 『剣のうた』 青空文庫
オラウスは櫓船の一同に静かにするように命令した。
— フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 『剣のうた』 青空文庫
「なぜ東にゆく、トオカル・ダル」「私はいつも暗い、光の来る方に行きましょう」 ある夜、西から風が吹いている時、琴手トオカルは櫓船に乗って出立した。
— フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 『浅瀬に洗う女』 青空文庫