怯者
きょうしゃ
名詞
標準
文例 · 用例
労働者階級を裏切る唯一の卑怯者の典型を、おれはおれ自身の中に見いだした。
— 葉山嘉樹 『海に生くる人々』 青空文庫
若し、以上見て来たところのものを西欧の近代の戦争文学と比較するならば、トルストイの「セバストポール」や「戦争と平和」は勿論、ガルシンの「四日間」「兵卒イワノフの手記」「卑怯者」でも、またアンドレエフの「血笑記」でも、モウパッサンのへんぺんたる短篇の戦争を扱ったものでも、やはり遙かに上にある。
— 黒島傳治 『明治の戦争文学』 青空文庫
卑怯者ッ、とばかり、文六と若侍達後を追う。
— 山中貞雄 『武蔵旅日記』 青空文庫
これを逃れるというなら逃れるで結構、卑怯者で結構です。
— 岡本かの子 『阿難と呪術師の娘』 青空文庫
第八回 人間の運命弦月丸の最後――ひ、ひ、卑怯者め――日本人の子――二つの浮標――春枝夫人の行衞――あら、黒い物が!
— 押川春浪 『海島冐檢奇譚 海底軍艦』 青空文庫
へーん飲めもしない癖に……、卑怯者!
— 織田作之助 『妖婦』 青空文庫
と言いました」「なるほど、卑怯者か。
— 織田作之助 『それでも私は行く』 青空文庫
あはは……」 その「卑怯者」という宮子の言葉を背中に聴きながら、浴室を出ると、鶴雄は脱衣場で素早く洋服を着た。
— 織田作之助 『それでも私は行く』 青空文庫