凝着
ぎょうちゃく
名詞動詞-サ変動詞-自動詞
標準
adhesion
文例 · 用例
その内部からは既に胃壁に凝着した血液が多量に黒々として現はれ出た。
— 有島武郎 『實驗室』 青空文庫
新星が発光出現する際に形成される星雲は空間中の諸恒星からの輻射を吸収することによって、その中のヘリウムを失う、そうしてこのヘリウムは宇宙微塵に凝着して、再びもっと密度の大なる部分へと復帰してゆく。
— スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 『宇宙の始まり』 青空文庫
春日のところへ、ネネが来るのを待っていた訳ではないのだが、あの気まずい別れぎわの春日の揚言と哄笑とが、私の耳の底に凝着き、何とはなくぐずぐずしている中に、もう、明るい陽射しの中を、色鮮やかな赤蜻蛉の群が、ツイツイと庭先の大和垣の上をかすめるような時候になってしまった。
— 蘭郁二郎 『腐った蜉蝣』 青空文庫
それにある雪質の場合には、雪が橇に凝着するようなこともあるので、ちょっと休んで動き始める時とか、あるいは歩いている間にも所々で一瞬間馬は非常な力を出さねばならぬことがある。
— 中谷宇吉郎 『米粒の中の仏様』 青空文庫
それに或る雪質の場合には、雪が橇に凝着するようなこともあるので、ちょっと休んで動き始める時とか、あるいは歩いている間にも、所々で一瞬間馬は非常な力を出さねばならぬことがある。
— 中谷宇吉郎 『雪』 青空文庫
一一 極めて上層の気温の低いところで、結晶の核に水蒸気が凝着して最初に出来るものは、水晶のような頭の尖った六角柱の極めて小さい結晶である。
— 中谷宇吉郎 『雪』 青空文庫
塵があると、これを中心として出来た水滴が多くの場合その限界の大きさを越えることが出来て益生長するが、他の部分には凝着しにくいので、或る点だけに雪の核が出来るものと説明される。
— 中谷宇吉郎 『雪』 青空文庫
これがために美はいよいよ創造をもたず、固定し凝着する。
— 柳宗悦 『工藝の道』 青空文庫