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片陰

かたかげ
名詞
1
標準
shade
文例 · 用例
その片陰に家|数二十には足らぬ小村あり、浜風の衝に当たりて野を控ゆ。
国木田独歩 小春 青空文庫
溝端の片陰に、封袋を切って晃乎とする、薬の錫を捻くって、伏目に辰吉の彳んだ容子は、片頬に微笑さえ見える。
泉鏡花 浮舟 青空文庫
しかもそのくせ、卑怯にも片陰を拾い拾い小さな社の境内だの、心当の、邸の垣根を覗いたが、前年の生垣も煉瓦にかわったのが多い。
泉鏡花 二、三羽――十二、三羽 青空文庫
菊川の宿場に程近く、後になり先になって行く馬士どものワヤク話を聞くともなく聞いて行くうちに、銀之丞はフト耳を引っ立てて、並んで曳かれて行く馬の片陰に近付いた。
夢野久作 名娼満月 青空文庫
」と円輔は洋燈の方へ顔を突出し、源次は柱に天窓を着けて片陰で仰向いた、この両人、胴中を入違いに、長火鉢の前で形がX。
泉鏡花 湯島詣 青空文庫
行って見ましょうッて、お嬢さんをおさそい申して、不断のまんま、ぶらぶら片陰になって出かけたんですよ。
泉鏡花 式部小路 青空文庫
」 母は焦れて無理にも起きようとしますが、日盛りに出て行って、また途中で倒れでもしては大変ですから、いろいろになだめて片陰の出来るまで寝かして置きまして、やがて七つ半を過ぎた頃から出してやりました。
岡本綺堂 蜘蛛の夢 青空文庫
三人が、少し歩き疲れて、片陰の大きい楢の樹の下の自然石の上に、腰を降した時だった。
菊池寛 真珠夫人 青空文庫
作例 · 標準
炎天下の中、木々が作る片陰が唯一の救いだった。
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古い寺院の、静かな片陰に佇む。
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部屋の隅にできた片陰で、猫が気持ちよさそうに眠っていた。
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