隠謀
いんぼう
名詞
標準
文例 · 用例
この計画が発表されると、同時に、ボースンと、今の大工、三上の三人は逸早く隠謀をたくらんでしまった。
— 葉山嘉樹 『海に生くる人々』 青空文庫
そうなれば、何かにつけて便利だろうと考えたから――例えばもし、我々の大隠謀が失敗に帰した場合彼等両名を射殺した上、書類を奪い取るのが彼の役になっていたのだから。
— コナン・ドイル 『臨時急行列車の紛失』 青空文庫
そしてトルコ兵やドイツ人たちの隠謀について、何をか探り出す機会を得ようと狙ひながら、或市場の人ごみの中に立つてゐました。
— 鈴木三重吉 『勇士ウ※ルター(実話)』 青空文庫
』勝平はわが子に対して、さうした隠謀をさへ考へ始めてゐた。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
元就が厳島へ築城を初めると、元就の隠謀を知らない家臣はみんな反対した。
— 菊池寛 『厳島合戦』 青空文庫
武士階級の勢力を利用して、擅に幕府を樹立したことは、やがて武士階級をしてその勢力を自覚せしめて、下剋上の姿を現はし幕府を蔑視し、自己の好悪利害の赴くまゝに行動して、隠謀叛乱の絶え間なからしめてゐる。
— 菊池寛 『二千六百年史抄』 青空文庫
◎此会議が済んで、社主の招待で或洋食店に行く途中、時は夕方、名高い小樽の悪路を肩を並べて歩き乍ら、野口君と予とは主筆排斥の隠謀を企てたのだ。
— 石川啄木 『悲しき思出』 青空文庫
◎此隠謀は、野口君の北海道時代の唯一の波瀾であり、且つは予の同君に関する思出の最も重要な部分であるのだが、何分事が余り新らしく、関係者が皆東京小樽札幌の間に現存してゐるので、遺憾ながら詳しく書く事が出来ない。
— 石川啄木 『悲しき思出』 青空文庫