広
ひろし
名詞
標準
文例 · 用例
一は成功の余沢を広く他に及ぼし、一は未だ広く余沢を及ぼさぬと云うに過ぎぬ、俳句はその流れを酌む人が多いから偉大で歌はその流れを酌む人が少いから注意に価せぬとはあまりに浅薄なる批評眼と云わねばならぬ。
— 伊藤左千夫 『正岡子規君』 青空文庫
直に根岸庵を訪いて華厳の滝壺にて採りたる葉広草、戦塲が原の菖蒲の花など贈る。
— 伊藤左千夫 『滝見の旅』 青空文庫
煤掃きも済み餅搗きも終えて、家の中も庭のまわりも広々と綺麗になったのが、気も浮立つ程嬉しかった。
— 伊藤左千夫 『守の家』 青空文庫
二人は坂を降りてようやく窮屈な場所から広場へ出た気になった。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
天と地との間で広い畑の真ン中に二人が話をしているのである。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
僕が居なくなってから二十日許り経って十一月の月初めの頃、民子も外の者と野へ出ることとなって、母が民子にお前は一足跡になって、座敷のまわりを雑巾掛してそれから庭に広げてある蓆を倉へ片づけてから野へゆけと言いつけた。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
「エ」でも日本の「エ」よりももっと舌に力を入れて言う「エ」と、舌を下げて上顎との間を広くして言う「エ」とを区別するという風に、色々沢山違った母音を用いる。
— 橋本進吉 『古代国語の音韻に就いて』 青空文庫
しかし、これは世間に写本が二、三冊位しかなく、近年京都の篤志家が謄写版で版にしまして幾分か世に広まった位であります。
— 橋本進吉 『古代国語の音韻に就いて』 青空文庫