打ち重なる
うちかさなる
動詞
標準
文例 · 用例
打ち重なる変事が、彼を臆病にしたのであろうか。
— 海野十三 『地球盗難』 青空文庫
鳥羽とは僅かな距離だが、山ひとつ越えるために、環境が鄙びているし、うちかさなる丘陵のかなたに、朝熊山をのぞむすぐれた眺めがあるので、春秋には城下の人たちがよく遊山に来た。
— 山本周五郎 『初蕾』 青空文庫
裾の埃、歩の砂に、両側の二階家の欄干に、果しなくひろげかけたる紅の毛氈も白くなりて、仰げば打重なる見物の男女が顔も朧げなる、中空にはむらむらと何にか候らむ、陽炎の如きもの立ち迷ひ候。
— 泉鏡花 『凱旋祭』 青空文庫