餌料
じりょう
名詞
標準
文例 · 用例
其れが一|度で斷念すれば其れ迄であるけれど、二度三度戸口に立つて足掻き始めれば、去つては來り、去つては來り、首筋の皮が擦り剥けて戸口に夥か血の趾を印しても執念く餌料を求めて止まぬやうな形でなければならぬ。
— 長塚節 『土』 青空文庫
そんで俺れ煙管とつてやつたんだ」勘次は餌料を撒いて鷄を聚めて見た。
— 長塚節 『土』 青空文庫
一|旦塒に就いた鷄が餌料を見てはみんな籃からばさ/\と飛びおりてこツこツと鳴きながら爪で掻つ拂き/\爭うて啄いた。
— 長塚節 『土』 青空文庫
勘次は夕方に成つて馬を返しながら、一|日の餌料としておつぎに煮させた麥を笊へ入れて、それから刻んだ藁も添へてやつた。
— 長塚節 『土』 青空文庫
それで、いつもあたしが使っている水仙色の封筒ね、あれを、構内のポストに入れるのを昨日あたりから覚えましたの」「ほう、そりゃお手柄だ、それから、先生がいわれた餌料による実験は?
— 有尾人 『人外魔境』 青空文庫
マヌエラは、餌料のことを聞くと、かるく口を尖らせて、「いけませんわ。
— 有尾人 『人外魔境』 青空文庫
江の浦は遠州灘駿河灣伊豆七島あたりへ出かくる鰹船の餌料を求めに寄るところで、小松の茂つた崎の蔭の深みには幾箇所となく大きな自然の生簀が作られ、其處に無數の鰯が飼はれて居る。
— 駿河灣一帶の風光 『樹木とその葉』 青空文庫
この人たちの栄養は、菜園の野菜と一頭の牝牛の乳がその全部で、その牛だって、主人たちが満足に餌料をやれない冬には、乳はごく僅かしか出なかった。
— FRANKENSTEIN, OR THE MODERN PROMETHEUS 『フランケンシュタイン』 青空文庫