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甲論

こうろん
名詞
1
標準
文例 · 用例
古来、名だたる学者が甲論乙駁して主張は数説に岐れてゐる。
岡本かの子 小町の芍薬 青空文庫
それから易介になると、絶命推定時刻は法水の推定どおりだったけれども、異様な緩性窒息の原因や、絶命時刻と齟齬している脈動や呼吸などについては、まさに甲論|乙駁の形で、わけても、易介が傴僂病患者であるところから、その点に関した偏見が多いようだった。
小栗虫太郎 黒死館殺人事件 青空文庫
今見れば何でもない拙い画であるが、好奇心から評判になると同時に道学先生の物議を醸し、一時論壇は裸体画論を盛んに戦わして甲論乙駁暫らくは止まなかった。
内田魯庵 美妙斎美妙 青空文庫
見ると連中は大鍋を突きながら、消防小屋の移転問題に甲論乙駁の真最中だつた。
牧野信一 月あかり 青空文庫
甲論乙駁、なかなか決しない。
牧逸馬 戦雲を駆る女怪 青空文庫
しかれどもこれらの事件は他の事件と聯絡して一時歌界の問題となり、甲論乙駁喧擾を極めたるは世人をしてやや歌界に注目せしめたる者あり。
正岡子規 墨汁一滴 青空文庫
甲論、乙駁、なかなかにまとまらない。
長谷川時雨 古屋島七兵衛 青空文庫
「愚蔵、連十、英翁、甲論、乙伯、この頭をよく見てくれ」と言い出したから、集まった雲水たちは今更のように慢心和尚の面を見ました。
慢心和尚の巻 大菩薩峠 青空文庫