神謀
しんぼう
名詞
標準
文例 · 用例
それは、あの悪鬼の神謀――つまり、水が氷に変る際の、容積の膨脹を利用して、鍵金の尾錠を下から押し上げたからである。
— 小栗虫太郎 『潜航艇「鷹の城」』 青空文庫
実に総長上杉大将の考えは『神謀鬼略』である。
— 平田晋策 『昭和遊撃隊』 青空文庫
両々ゆづらず、神謀鬼策、蛇の道は蛇、火花をちらす両雄の腹芸といふところだが、話が出来すぎてゐるやうだ。
— 坂口安吾 『家康』 青空文庫
家康は北条氏勝に使者をさしむけて氏政の陣から離脱させたり、小田原城内へ地下道を掘り之をくゞつて城内へ侵入、モグラ戦術によつて敵城の一角をくづしたり、神謀鬼策の一端を披露に及んで、※群の一鶴、忠実無私の番頭ぶり、頼まれもせぬ米をついて大汗を流してゐる。
— 坂口安吾 『二流の人』 青空文庫
誰かよく彼の神謀遠慮を予測しうるであらう乎。
— 坂口安吾 『風博士』 青空文庫
両々ゆずらず、神謀鬼策、蛇の道は蛇、火花をちらす両雄の腹芸というところだが、話が出来すぎているようだ。
— 坂口安吾 『家康』 青空文庫
ゆくすえの幕政倒壊を見越して、その場合にも一門だけは残るようにとの東照神君の神謀から水戸だけは堂々尊王の家筋と定められた、などという説は、まっ正直に家康を神様扱いにする筋から出たものというほかはなかろう。
— 服部之総 『尊攘戦略史』 青空文庫
後で、知った仲達は、機を覚らなかったことを大いに悔い、また顧みて、「彼の神謀は、とうてい、人智を以て測りがたいものがある」と、以後いよいよ要害を固め、洛陽に還って委細を魏帝に奏した。
— 五丈原の巻 『三国志』 青空文庫