轆轤首
ろくろくび
名詞
標準
文例 · 用例
」 年増の抱ける猿の頭を撫でて、かく訊ねしは、猿芝居と小屋を並べし轆轤首の因果娘なり。
— 泉鏡花 『義血侠血』 青空文庫
轆轤首は愛相よく、「おおおお、それはまあ遠い所へ」「はい、ちと遠方でございますと言いなよ。
— 泉鏡花 『義血侠血』 青空文庫
轆轤首さ、引窓から刎ねて出る、見越入道がくわつと目を開く、姉様の顔は莞爾笑ふだ、――切支丹宗門で、魔法を使ふと言ふて、お城の中で殺されたとも言へば、行方知れずに成つたとも言ふ。
— 泉鏡太郎 『神鑿』 青空文庫
著者の小品集「怪談」の中にも出て来る「轆轤首」というものはよほど特別に八雲氏の幻想に訴えるものが多かったと見えて、この集中にも、それの素描の三つのヴェリエーションが載せられている。
— 寺田寅彦 『小泉八雲秘稿画本「妖魔詩話」』 青空文庫
藩侯の宝物蔵にあったという、由緒づきの大な遠目金を台つきで廻転させるのであるから、いたずらものを威嚇するのは十分だが、慌しく映るものは――天女が――縞蛇に――化鳥に―― またたちまち……「やあ、轆轤首の女だ、運五郎。
— ――(前題――楊弓) 『ピストルの使い方』 青空文庫
轆轤首は処女だが、畜生道は、得て眉毛をおとしたのっぺりした年増だもんだな、業※しな。
— 泉鏡花 『露萩』 青空文庫
この「てれめん」の轆轤首問題は、あまりわたしの興味を惹かなかったが「妹背山」と「膝栗毛」とは大いにわたしを喜ばせてくれた。
— 岡本綺堂 『明治劇談 ランプの下にて』 青空文庫
しかし世間の口はうるさいもので、それらの事情を知っているものはお此には一種の祟りがあると云い、事情を知らないものはお此が轆轤首であるとか、行燈の油をなめるとか云い触らすので、さなきだに縁遠い彼女をいよいよ廃りものにしてしまったのである。
— 弁天娘 『半七捕物帳』 青空文庫