花より団子
はなよりだんご
表現
標準
function over aesthetics
文例 · 用例
東 花より団子西 針の孔から天 東のは徒美の益なく、実効の尊ぶべきを云ひ、西のは小を以て大を尽す可からざることを云へるにて、東京の、よの字の短語「よしの髄より天」といへると其の意おなじ。
— 幸田露伴 『東西伊呂波短歌評釈』 青空文庫
勿論、その以前からそういう倹約な客もないではなかったが、例の“花より団子”主義で養成されている観客の多数は、芝居はうまい物を食わせる所のように考えていたらしかったから、すでに芝居小屋へはいった以上は、飲み食いについて余り倹約しようとは初めから考えていなかったらしい。
— 岡本綺堂 『明治劇談 ランプの下にて』 青空文庫
百草の花のとじめと律義にも衆芳に後れて折角咲いた黄菊白菊を、何でも御座れに寄集めて小児騙欺の木偶の衣裳、洗張りに糊が過ぎてか何処へ触ッてもゴソゴソとしてギゴチ無さそうな風姿も、小言いッて観る者は千人に一人か二人、十人が十人まず花より団子と思詰めた顔色、去りとはまた苦々しい。
— 二葉亭四迷 『浮雲』 青空文庫
飢えている時は花より団子が我身に切実な重大問題であるのに、如何なる場合にも団子より花が大切だ、上品だというような融通の利かない迷信があるので、どれだけ人生の健かな発達を阻害しているか知れない。
— 与謝野晶子 『鏡心灯語 抄』 青空文庫
例へば、街を歩いてゐると、「花より団子、菓子より貯金」といふ標語が麗々しくポスターとして掲げられてゐる。
— ――力としての文化 第四話 『青年の矜りと嗜み』 青空文庫
なぜなら、ほとんど誰でもが云はれてみれば気がつくやうに、「花より団子」とは、一種の自嘲的諷刺であり、少くとも、花見といふのに、花はそつちのけで、食ひ意地ばかり張つてゐる人間を軽く嗤つた、庶民の気取らない自己批判であります。
— ――力としての文化 第四話 『青年の矜りと嗜み』 青空文庫
花より団子の青野山などと三十一文字にさら/\したためて、男の心をとろかしたものだ」「お爺さんが一緒にきてくれなければ、私は死んでしまふから。
— ――夢と知性―― 『吹雪物語』 青空文庫
花は桜木、人は武士と云ふことを君も聞いとるだらう」「知りません」「咲いた桜になぜ駒つなぐ、駒がいさめば花が散ると云ふ唄聞いたことないか」「聞きません」「それでは花より団子。
— 正宗白鳥 『花より団子』 青空文庫
作例 · 標準
彼は見た目よりも実用性を重視するタイプで、まさに花より団子だね。
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せっかく旅行に来たのに、観光名所より地元の美味しいものを巡りたいなんて、花より団子だわ。
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「きれいな景色もいいけど、やっぱりお腹が減っちゃって。花より団子ってやつかな」と彼は言った。
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