訖
訖
名詞
標準
文例 · 用例
十二日、甲辰、和田左衛門尉義盛、上総の国司に挙任せらる可きの由、内々之を望み申す、将軍家、尼御台所の御方に申合せらるるの処、故将軍の御時、侍の受領に於ては、停止す可きの由、其沙汰訖んぬ、仍つて此の如き類、聴されざる例を始めらるるの条、女性の口入に足らざるの旨、御返事有るの間、左右する能はずと云々。
— 太宰治 『右大臣実朝』 青空文庫
八日、癸亥、快晴、将軍家相州御亭より御所に還御、鷺の怪に依りて、御旅宿已に七十五日を経訖んぬ。
— 太宰治 『右大臣実朝』 青空文庫
十四日、丙寅、広元朝臣、今月一日大江姓に遷り訖んぬ。
— 太宰治 『右大臣実朝』 青空文庫
それもそのはずかい、もう五十八だもの」 その言の訖わらざるに、車は凸凹路を踏みて、がたくりんと跌きぬ。
— 泉鏡花 『義血侠血』 青空文庫
」 その声いまだ訖らざるに、どっと興る歓呼の声は天に轟き、狂喜の舞は浪を揚げて、船も覆らむずばかりなりし。
— 泉鏡花 『金時計』 青空文庫
誓書および遺詔を出して授けたまい、敢て天に違う者あらば、朕が為に之を伐て、と言い訖りて崩れたまえるなり。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
○功を計りて相除し、時を以て早く訖る。
— 幸田露伴 『囲碁雑考』 青空文庫
早く訖るは智者之を能くす、昧者は終るところを知らず、此を以て其の訖るや彼の訖るところとなつて纔に訖る、悲む可き也。
— 幸田露伴 『囲碁雑考』 青空文庫