毛野
けの異読 けぬ
名詞
標準
Keno (former province located in present-day Tochigi and Gunma prefectures)
文例 · 用例
その起伏のさまは、伊香保の湯宿の高い裏欄干から上つ毛野、下つ毛野に蟠る連山の頂上を眺め渡すようだった。
— 岡本かの子 『雛妓』 青空文庫
その鮮かな曲芸と、曲芸師の身なりが、漸くポツポツ拾いよみしていた、曲亭馬琴の『八犬伝』のなかの犬阪毛野を思わせて、アンポンタンの空想ずきを非常に楽しませてくれた。
— 長谷川時雨 『牢屋の原』 青空文庫
上つ毛野 佐野のくゝたち折りはやし、吾は待たむゑ。
— 折口信夫 『花の話』 青空文庫
名高い上毛野形名の妻も、その働きぶりを見ると、単に「堀川夜討」の際の静御前と一つには見られない、やはり女軍の将であったらしい。
— 折口信夫 『最古日本の女性生活の根柢』 青空文庫
いもを さきだたね(巻十四)上毛野さぬのくゝたち折りはやし、我は待たむゑ。
— 折口信夫 『万葉集研究』 青空文庫
○○射ゆしゝをつなぐ河辺の若草の(斉明紀) ………………認河辺の和草の(万葉巻十六)○はるがすみ春日の里|爾殖子水葱(同巻三) 上つ毛野いかほの沼|爾宇恵古奈宜(同巻十四)今日我々の持つ時間観念を含まずに、此に似た熟語を作つた場合は、沢山ある。
— ――語尾「し」の発生―― 『形容詞の論』 青空文庫
……あだねつき染め木が汁に染め 衣を……(シムルトコロノ衣シメタル衣)上つ毛野いかほの沼に栽ゑ 小水葱……(ウヽルトコロノ小水葱ウヱタル小水葱)右の例における接続点は、前代の文法及び、其形式を襲ふものでは問題にならないが、やはり次第に、整頓せられて来る。
— ――語尾「し」の発生―― 『形容詞の論』 青空文庫
○上毛野安蘇の真麻むら掻き抱き寝れど飽かぬを何どか吾がせむ 〔巻十四・三四〇四〕 東歌 上野国歌。
— 斎藤茂吉 『万葉秀歌』 青空文庫
作例 · 標準
古代の毛野の地は、東国の中でも有力な豪族が割拠していた場所だ。
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現在の栃木県と群馬県にまたがる毛野地域には、多くの古墳が残っている。
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毛野の国が上下に分かれ、のちの下野国と上野国になったと言われている。
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