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照々

照々
名詞
1
標準
文例 · 用例
今しがた一時、大路が霞に包まれたようになって、洋傘はびしょびしょする……番傘には雫もしないで、俥の母衣は照々と艶を持つほど、颯と一雨|掛った後で。
泉鏡花 妖術 青空文庫
背の低い、色の黄色|蒼い、突張った、硝子で張ったように照々した、艶の可い、その癖、随分よぼよぼして……はあ、手拭を畳んで、べったり被って。
泉鏡花 吉原新話 青空文庫
平家ながら天井が、高い処に照々して間数十ばかりもござりますのを、牛車に積んで来て、背後に大な森をひかえて、黒塗の門も立木の奥深う、巨寺のようにお建てなされて、東京の御修業さきから、御子息の喜太郎様が帰らっしゃりましたのに世を譲って、御夫婦一まず御隠居が済みましけ。
泉鏡花 草迷宮 青空文庫
晃然とあるのを押頂くよう、前髪を掛けて、扇をその、玉簪のごとく額に当てたを、そのまま折目高にきりきりと、月の出汐の波の影、静に照々と開くとともに、顔を隠して、反らした指のみ、両方親骨にちらりと白い。
泉鏡花 歌行燈 青空文庫
お珊は帯留の黄金金具、緑の照々と輝く玉を、烏羽玉の夜の帯から星を手に取るよ、と自魚の指に外ずして、見得もなく、友染を柔な膝なりに、腰をなよなよと汀に低く居て――あたかも腹を空に突張ってにょいと上げた、藻を押分けた――亀の手に、縋れよ、引かむ、とすらりと投げた。
泉鏡花 南地心中 青空文庫
吃驚して、ひょいと顔を上げると、横合から硝子窓へ照々と当る日が、片頬へかっと射したので、ぱちぱちと瞬いた。
泉鏡花 縁結び 青空文庫
七 ほつれた圓髷に、黄金の平打の簪を、照々と左插。
泉鏡太郎 淺茅生 青空文庫
靜かに進んで禮をする時、牡丹に八ツ橋を架けたやうに、花の中をが前後に三|人屬いて、淺緑の衣に同じ裳をした……面は、雪の香が沈む……銀の櫛照々と、兩方の鬢に十二|枚の黄金の簪、玉の瓔珞はら/\と、お孃さん。
泉鏡太郎 印度更紗 青空文庫