洞々
とうとう
形容動詞
標準
文例 · 用例
斯て此大劇場の觀棚に對して立てる時、わが視る所は譬へば黒洞々たる大坑に臨める如く、僅に伶人席の最前列と高き觀棚の左右の端となる人の頭を辨ずることを得るのみ。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
生とは、黒洞々たる無限の時間と空間との間を劈いて奔る閃光と思われ、周囲の闇が暗ければ暗いだけ、また閃く瞬間が短かければ短かいだけ、その光の美しさ・貴さは加わるのだ、と真実そのように信じられることも、時としてある。
— 中島敦 『狼疾記』 青空文庫
外には、ただ、黒洞々たる夜があるばかりである。
— 芥川龍之介 『羅生門』 青空文庫
外には、唯、黒洞々たる夜があるばかりである。
— 芥川龍之介 『羅生門』 青空文庫