樋川
ひがわ異読 ひがあ
名詞
標準
(water) spring
文例 · 用例
早起きして顔を洗った自分の頭もせいせいして、勇ましい心は公園の球投げ、樋川の夜ぶりと駆けめぐった。
— 寺田寅彦 『竜舌蘭』 青空文庫
正月の小遣を得るためには各自に八九貫目の蛸を籠で背負うて夜角田の山を越えて夜明に底樋川を渡つて其川口の内野の市で錢に換へる。
— 長塚節 『彌彦山』 青空文庫
そのまま、すぐうちへ歸るのも工合ひがわるいし、彼はその足で、古本屋へむかつた。
— 太宰治 『猿面冠者』 青空文庫
また向ひがわの食卓では、ひとりの田舎風の紳士が酌女をつかまへて、彼に恋してゐるといふ女郎の話を吹聴して、いくつもいくつも力一杯酌女に背中をなぐられながら悦に入つてゐるのであつた。
— 牧野信一 『疑惑の城』 青空文庫
また物のにほひがわるく鼻につくと言つては厨の人達を驚かした。
— 田山花袋 『道綱の母』 青空文庫
この石の持つ高雅な味ひがわからうといふものは、その頃の茶人を通じて三斎をおいて外にないといふのが、利休の考へらしかつた。
— 昭和五(一九三〇)年 『茶話』 青空文庫
それを順序を追つていへば、若い人、殊に全然素人がものを書いてみようとするとき、ハツキリ戯曲と小説との本質的な違ひがわからずに書くといふ事実は、これはずゐぶんあると思ふんですが、さういふ人たちに「戯曲と小説との違ひはかういふものだ」といふことを教えることはちよつと短かい時間ぢやできないことなんでね。
— 岸田國士 『対話』 青空文庫
然し動作が明るくて何屈託もなかつたので、卓一は当然な退屈感にわづらはされて湿つた無気力に落込む思ひがわりに少く、うなづいて立上つた。
— ――夢と知性―― 『吹雪物語』 青空文庫
作例 · 標準
村の外れにある樋川には、今も清らかな水が湧き出ていて、人々の憩いの場となっている。
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昔の旅人は、街道沿いの樋川で喉を潤し、疲れを癒したという。
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山道で見つけた小さな樋川で顔を洗うと、冷たい水がとても気持ちよかった。
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