青布
あおぬの
名詞
標準
文例 · 用例
竹の皮で造った三角形の所謂台湾笠をかぶり、笠のふちから肩へかけて、花模様の布を垂らし、青布に細帯の姿で、足は大地にじかに跣である。
— 豊島与志雄 『台湾の姿態』 青空文庫
俺たちの苦力を、お前の青布の連中を、結束して立たせる、ということではなかったか。
— ――近代伝説―― 『立札』 青空文庫
苦力たちがみな、腕に小さな青布をつけているのが、何か底気味悪い感じを匪賊たちに与えたようでもありました。
— ――近代伝説―― 『立札』 青空文庫
朱文はそれを避けてか、青布の苦力たちをねぎらってから、張家の小房に閉じ籠っていましたが、その日の夜、ひそかに外出の仕度をしたところを、張一滄につかまりました。
— ――近代伝説―― 『立札』 青空文庫
」 彼女は云いたてながら、畳敷きのところから、狭い板廊下を通って、青布の暖簾の彼方へ消えた。
— 豊島与志雄 『変る』 青空文庫
この絨毯は、僕の記憶に誤りがなければ、芥川全集の最初の版の表紙に用いた青布の残りで、部屋いっぱい敷きつめると、汚れたような黒ずんだ青だ。
— 坂口安吾 『青い絨毯』 青空文庫
また、そうした表面的なうごきの陰には、例の黄蓋が、かねての計画どおり、二十余艘の兵船快舟を用意して、内に乾し草枯れ柴を満載し、硫黄、焔硝を下にかくし、それを青布の幕ですっかり蔽って、水上の進退に馴れた精兵三百余を各船にわかち載せ、「大都督の命令一下に」 と、ひそやかに待ち構えていた。
— 赤壁の巻 『三国志』 青空文庫