亀の甲
かめのこう
表現名詞
標準
tortoise shell
文例 · 用例
亀の甲羅に腰かけるなどは、それは狂態と言つてよからう。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
」 亀の甲羅に浦島が腰をおろしたとみるみる亀の背中はひろがつて畳二枚くらゐ敷けるくらゐの大きさになり、ゆらりと動いて海にはひる。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
ひつくりかへつたまま、つまり、腹を上にしたまま泳いで、さうして浦島は亀の甲羅にくつついて、宙返りを半分しかけたやうな形で、けれどもこぼれ落ちる事もなく、さかさにすつと亀と共に上の方へ進行するやうな、まことに妙な錯覚を感じたのである。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
」と亀に言はれた時には、しかし、もうそんな、さかさの感じは無く、当り前に亀の甲羅の上に坐つて、さうして、亀は下へ下へと泳いでゐる。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
浦島は亀の甲羅から降りて、亀に案内をせられ、小腰をかがめてその正門をくぐる。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
童声或は女声合唱(童ぶり)亀の甲に揺られて、潮の瀬に揺られて、かぶりかうぶり海の子、棹やらな、附いまゐれ、波かぶりかぶるに、み船へと移らせ、名をのれ早や早や、み船へまゐ出るは臣ぞとそれまをす。
— 北原白秋 『新頌』 青空文庫
┌輝る日麗ら万劫経たる海亀のこの諦めの大きなるかも (原作)(27)┤ └日に照られ波にさらされ海亀の甲羅の苔も青寂びにけり (改作) 凡てがかういふ風であつた。
— 北原白秋 『雀の卵』 青空文庫
小笠原の旅から持帰った大海亀の甲羅ももはや旅への誘いを囁かない。
— 中島敦 『狼疾記』 青空文庫
作例 · 標準
博物館で見つけた大きな化石には、太古の亀の甲がくっきりと残っていた。
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本物の亀の甲を薄く削り出して、職人が丁寧にべっ甲の櫛を仕上げていく。
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縁側にやってきた小さなカメを持ち上げると、硬い亀の甲の感触が指に伝わった。
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標準
hexagon pattern
作例 · 標準
祖母から譲り受けた着物には、縁起の良い亀の甲の文様が金糸で刺繍されていた。
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浴室の床に敷き詰められた亀の甲のタイルが、レトロな雰囲気を醸し出している。
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幾何学的なデザインを考える際、亀の甲の配列をベースにすると視覚的な安定感が出る。
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標準
benzene ring
作例 · 標準
化学のノートに、ベンゼン環を「亀の甲」と呼びながらいくつも書き連ねた。
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複雑な有機化合物の構造式は、亀の甲が鎖のようにつながった形をしている。
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「この亀の甲に置換基がつくと、性質がどう変わるんだっけ?」と友人に尋ねた。
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標準
tortoise shell (shape)
作例 · 標準
煮物にする大根を、見た目が華やかになるよう亀の甲の形に飾り切りした。
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夏の乾燥で干上がった田んぼの土が、亀の甲のようにひび割れている。
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折り紙を丁寧に折っていくと、徐々に立派な亀の甲の膨らみが現れた。
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