暗影
あんえい
名詞
標準
shadow
文例 · 用例
」「それは修学期の最後における恐ろしい比武競技のように、遥かの手前までもその暗影を投げる。
— 寺田寅彦 『アインシュタインの教育観』 青空文庫
その後教授が半ばはその研究の資料を得るために半ばはこの自分を追跡する暗影を振り落とすためにアフリカに渡ってヘルワンの観測所の屋上で深夜にただ一人黄道光の観測をしていた際など、思いもかけぬ砂漠の暗やみから自分を狙撃せんとするもののあることを感知したそうである。
— 寺田寅彦 『B教授の死』 青空文庫
が、儘ならぬは浮世の常、この忠実な鉄瓶職人の家庭に思はぬ運命の暗影が射し始めた。
— 幸田露伴 『名工出世譚』 青空文庫
と、その時、軍医の顔に一抹の暗影を認めましたので、私は、恐ろしい予感のためにはッと思って身をすくめました。
— 小酒井不木 『体格検査』 青空文庫
一九一六年ドイツのベルダン攻撃はこの目的を達成しかね、ドイツ軍は連合側に劣らざる大損害を受けて戦争の前途にむしろ暗影を投じたのであったが、ナポレオンのマントア攻囲はよくファンケルハインの企図したこの目的を達成したのである。
— 石原莞爾 『戦争史大観』 青空文庫
八月十日の卒倒菩薩は私から過去の暗影を払拭してくれた、さびしがり、臆病、はにかみ、焦燥、後悔、取越苦労、等々からきれいさつぱりと私を解放してくれた。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
まして目を開らくと、遠くの山々にはあま雲が迫つてゐて、今にも降つて來さうな暗影を渠の頭上に投げる。
— 斷橋 『泡鳴五部作』 青空文庫
卓子の上には、緑色の蓋のかかった電燈が一つ点いていて、その部分だけが明るいけれど、部屋中が一体にぼんやりと暗影っていました。
— モーリス・ルヴェル Maurice Level 『無駄骨』 青空文庫
作例 · 標準
私は毎日暗影について考えている。
暗影という言葉は日本語で重要だ。
彼は暗影の意味を理解している。
この文には暗影が含まれている。