遺託
いたく
名詞
標準
文例 · 用例
お亡くなりになった朱雀院が特別にこの尼宮を御援助になるようにと遺託しておありになったために、出家をされたのちでも二品内親王の御待遇はお変えにならず、宮からお願いになることは皆御採用になるというほどの御好意を帝は示しておいでになったのである。
— 宿り木 『源氏物語』 青空文庫
お前は死者の神聖な遺託に背いてはならない。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
死んだ青木君から遺託を受けたあの時計をです。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
『彼女の僅かに残つてゐる良心を恥かしめてやる』べき、以心伝心の遺託を、受けてゐるのだつた。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
『彼女の僅かに残っている良心を恥かしめてやる』べき、以心伝心の遺託を、受けているのだった。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
元來大師は二十年間も支那に留學さるべき大望を懷かれて居つたに拘らず、僅に一年有餘にして歸朝の途に就かれた第一の大原因は、恩師惠果阿闍梨の遺託を重んじ、一日も早く眞言の密教を、故國の日本に傳播せん爲と推測すべきであらう。
— 桑原隲蔵 『大師の入唐』 青空文庫
本能寺に御最期の火裡一瞬、君の御心中に、われを呼び給い、われに遺託ありしこと必せり。
— 第七分冊 『新書太閤記』 青空文庫
われ秀吉、微身たりとも、君が怨念と遺託に、なんで応え奉らずにあるべきや) 彼はひとりこの夜誓った。
— 第七分冊 『新書太閤記』 青空文庫