生き証人
いきしょうにん
名詞
標準
living witness
文例 · 用例
梶は、そのことの生き証人の如き観がある。
— ――横光氏の「厨房日記」について―― 『「迷いの末は」』 青空文庫
幸いここには英信さんという生き証人がいるから、神様のお告げが正しいかどうか教えてもらうことができる。
— その九 覆面屋敷 『明治開化 安吾捕物』 青空文庫
近いうちに親類方がお顔を合せることになっておりますが、お安にそれを言い立てられると、小松屋の跡取りは間違いもなくこの私ということになりますので、私を蹴落す前に、まず生き証人のお安を殺したのでございましょう。
— 詭計の豆 『銭形平次捕物控』 青空文庫
それが判って、生き証人でもなきゃ、今となっては小三郎が無実と知っても助ける工夫はない」「小三郎さんは、あの晩、養いの親の浪五郎に逢っていたんです」「何?
— 刑場の花嫁 『銭形平次捕物控』 青空文庫
平次と八五郎が、赦免状と生き証人をつれて鈴ヶ森に乗込んだ時は、午刻(十二時)を遥かに過ぎてもう未刻(二時)近くなっておりました。
— 刑場の花嫁 『銭形平次捕物控』 青空文庫
女二人は生き証人だから逃げ隠れしないように、町役人に預けて、大急ぎで車坂へ行こう」「親分」「明日なんて言っちゃいられない」 二人はお余乃とお六の始末をすると、そこから一と丁場の車坂へ駆け付けます。
— 女の足跡 『銭形平次捕物控』 青空文庫
ペーデル・ステーンセン伯爵 猛り疲れた伯爵夫人、その後へ税関吏のノルビー、これらののっ退きならぬ生き証人を見せて、伯爵に穏やかな国外退去を勧めるべく、一行が伯爵邸を急襲したのは、それから何時間くらい過ぎた頃であろうか。
— 橘外男 『グリュックスブルグ王室異聞』 青空文庫
「ほかの四人が助からない場合に生き証人として必要だ、そいつの襷で縛ってくれ」半兵衛は懐紙を出してたんねんに刀をふき、鞘を拾っておさめながら云った、「おれは役所と医者へ人をやるようにいって来る。
— 山本周五郎 『艶書』 青空文庫
作例 · 標準
あの凄惨な事故の生き証人として、彼は語り部となり、二度と悲劇を繰り返さないよう各地で訴え続けている。
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「私がその現場にいた、たった一人の生き証人なんだよ」と、老人は当時の様子を静かに語り始めた。
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この古いレンガ造りの倉庫は、港町の繁栄と衰退を長年見守ってきた歴史の生き証人ともいえる存在だ。
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彼は近代文学の黎明期を実体験として知る数少ない生き証人であり、その証言は学術的にも極めて価値が高い。
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