樹叢
じゅそう
名詞
標準
文例 · 用例
「ロメオ・アンド・ジユリヱット」の著者は、何が故にロメオが欝樹叢中に彷徨したりしやを記せず。
— 北村透谷 『「歌念仏」を読みて』 青空文庫
が、この辺のものは大抵孤立した樹叢だ。
— 土田杏村 『あしびの花』 青空文庫
「そのためには洞の表と裏の入り口を、まつ、すぎ、灌木の枝でおおい、ちょうど、茂林か樹叢のようにみせかけて、悪漢の目をくらますのがいいと思う」「名案だ!
— 佐藤紅緑 『少年連盟』 青空文庫
私達の辿る小路のすぐ下は薄暗い谿谷になって居て、樹叢の中をくぐる水音が、かすかにさらさらと響いていましたが、気の故か、その水音までが何となく沈んで聞えました。
— 浅野和三郎 『霊界通信 小桜姫物語』 青空文庫
渚の向うは林で、一筋、細い道をあけ急に高まり、密々と樹叢に蔽われた斜面が円形劇場のようにグルリと湾の周囲をとりまいているので、ワラ族のほうは、密林のどの位置からでも湾の中の船の動静を見おろすことが出来るようになっている。
— 久生十蘭 『三界万霊塔』 青空文庫
さて樹叢に身をひそめて、そが来むをりをこそ俟てりしか。
— 蒲原有明 『『聊斎志異』より』 青空文庫