房楊枝
ふさようじ
名詞
標準
toothbrush made from a piece of willow frayed at one end
文例 · 用例
そこが中庭になる、錦木の影の浅い濡縁で、合歓の花をほんのりと、一輪立膝の口に含んだのは、五月初の遅い日に、じだらくに使う房楊枝である。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
手を早や金盥に突込んで、「貴娘、その房楊枝を。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
それが、大きな樹も小さな灌木も、みんなきれいに樹皮をはがれて裸になって、小枝のもぎ取られた跡は房楊枝のように、またささらのようにそそけ立っていた。
— 寺田寅彦 『柿の種』 青空文庫
別の女が、同じ塗の桶に入れた水と、手拭と、房楊枝とを持って来て、枕頭へ置いた。
— 直木三十五 『南国太平記』 青空文庫
そして、起き上って、房楊枝をとった時、お由羅と、将曹とが入って来た。
— 直木三十五 『南国太平記』 青空文庫
「何んじゃ」 斉興は、房楊枝をつかいながら、聞いた。
— 直木三十五 『南国太平記』 青空文庫
お蓮は房楊枝を啣えながら、顔を洗いに縁側へ行った。
— 芥川龍之介 『奇怪な再会』 青空文庫
垣根に房楊枝をかけて井戸ばたを離れた栄三郎を、孫七と割りめしが囲炉裡のそばに待っていた。
— 乾雲坤竜の巻 『丹下左膳』 青空文庫
作例 · 標準
江戸時代の庶民は、房楊枝を使って毎日丁寧に歯を磨いていた。
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房楊枝の先端を噛んで細かく裂くことで、ブラシのような役割を持たせる。
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「現代の歯ブラシの原型は、この房楊枝にあると言っても過言ではない」
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