杉枝
すぎえだ
名詞
標準
文例 · 用例
湿った杉枝の落ちている石畳に靴が鳴り谷間に響いた。
— ――木人夜穿靴去、石女暁冠帽帰(指月禅師) 『夜の靴』 青空文庫
妹と結婚をする相手は長い間上海の銀行に勤めてゐたひとで、妹とは十二三も年齡の違ふひとであつたが、何故だか末の妹の杉枝の方がひどくこのひとを好きになつてしまつて、急に自分がゆきたいと云ひ出した。
— 林芙美子 『婚期』 青空文庫
階下では杉枝が大きい聲で笑つてゐる。
— 林芙美子 『婚期』 青空文庫
杉枝の良人となるべき人物も、ほんの一二週間前までは、自分の相手として話を持ちこまれたのだと思ふと、登美子は運命の不思議さを感じないではゐられない。
— 林芙美子 『婚期』 青空文庫
階下では此町一番だと云ふ美容師が來て、杉枝の衣裳を見立ててゐるのかも知れない。
— 林芙美子 『婚期』 青空文庫
軈て杉枝が青い蜜柑を盆へのせて持つて來た。
— 林芙美子 『婚期』 青空文庫
階下へいらつしやいよツ」「うるさいから厭よ」 疊の上に寫眞が放つてあるのが杉枝の眼にとまつた。
— 林芙美子 『婚期』 青空文庫
杉枝は立つたまま暫く蒲團のそばに放つてある安並の寫眞を見てゐた。
— 林芙美子 『婚期』 青空文庫