戯え
そばえ
名詞
標準
文例 · 用例
が、人の香を慕ったか、そばえて幽霊を噛みちらし、まつわり振った、そのままで、裾を曳いて、ずるずると寄って来るのに、はらはらと、慌しく踵を返すと、坂を落ち下りるほどの間さえなく、帯腰へ疾く附着いて、ぶるりと触るは、髪か、顔か。
— 泉鏡花 『怨霊借用』 青空文庫
ちらほら梅の咲きそうな裏庭へ出て、冷い頸元にそばえる軽い風に吹かれていると、お島は荐に都の空が恋しく想出された。
— 徳田秋声 『あらくれ』 青空文庫
ハゴジャ 東京では「猫じゃらし」といっているえのころ草を、越後の西頸城郡ではネコソバエ、三河の東加茂郡でも同様に猫そばえといっている。
— 野草雑記 『野草雑記・野鳥雑記』 青空文庫