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鉢巻き

はちまき
名詞
1
標準
文例 · 用例
昔は花火の筒と云えば、木筒に竹のたがを幾重となく鉢巻きしたのを使ったものだが、さすがに今ではもうそんなものは使わないと見える。
寺田寅彦 雑記(2) 青空文庫
タオルの手拭ひで向う鉢巻きをしたその黒い顔は、ちよつとビルマのバーモオ長官に似てゐた。
太宰治 津軽 青空文庫
股引、腹掛、脚絆に草鞋ばき、ねじ鉢巻きの者もいて、焼けだされたような薄汚い不気味な恰好で上陸した姿を見て、白人や比律賓人は何かぎょっとし、比人労働組合は同志を糾合して排斥運動をはじめ、英字新聞も日清戦争の勇士が比律賓占領に上陸したと書き立てた。
織田作之助 わが町 青空文庫
東西屋を雇って開店した朝、蝶子は向う鉢巻きでもしたい気持で店の間に坐っていた。
織田作之助 わが町 青空文庫
また紋付きの羽織で、書机に向かって鉢巻きをしている絵の上に「アーウルサイ、モー落第してもかまん、遊ぶ遊ぶ」とかいたものもある。
寺田寅彦 亮の追憶 青空文庫
」 菊枝は身体を投げ出したまま、背負っている草の上に、ぐったりとなって、荷縄も解かずに、向こう鉢巻きにしていた手拭いを取って顔や襟首の汗を拭った。
佐左木俊郎 駈落 青空文庫
」 平六はそこで、廊下に上がり、手拭いを鉢巻きにして、面白可笑しく手足を振りながら座敷の中へ這入って行った。
佐左木俊郎 手品 青空文庫
これより先山本勘助晴幸は、今度の作戦の失敗の責任を思い、六十三歳の老齢を以て坊主頭へ白布で鉢巻きをなし、黒糸縅しの鎧を着、糟毛の駿馬にうちまたがり三尺の太刀をうちふり、手勢二百をつれて岡附近の最も危険な所に出で、越軍の中に突入し、身に八十六ヶ所の重傷をうけて部下と共に討死した。
菊池寛 川中島合戦 青空文庫