立ち待ち
たちまち
名詞
標準
文例 · 用例
狭い店の中には腰掛から半分尻をはみ出させた人や、立ち待ちしている人などをいれて、ざっと二十五人ほどの客がいるが、驚いたことには開襟シャツなどを着込んだインテリ会社員風の人が多いのである。
— 織田作之助 『大阪発見』 青空文庫
「この月」は、現に照っている今夜の月という意味で、此巻に、「常は嘗て念はぬものをこの月の過ぎ隠れまく惜しき宵かも」(一〇六九)、「この月の此処に来れば今とかも妹が出で立ち待ちつつあらむ」(一〇七八)があり、巻三に、「世の中は空しきものとあらむとぞこの照る月は満ち闕けしける」(四四二)がある。
— 斎藤茂吉 『万葉秀歌』 青空文庫
秀吉も立ち待ちしていたからである。
— 第九分冊 『新書太閤記』 青空文庫
女、彌次郎が床の上にあがり、横になつて、此處へ來いと、手招ぎをして彌次郎をひやかす、彌次郎ひとり氣を揉み「エヽ情ない、其處へ行つて寢たくてもはじまらねえ、こんな事なら立待より寢まちにすればよかつたものを。
— 泉鏡太郎 『大阪まで』 青空文庫
彌次「まだ一時だな、コレ有樣は今夜おいらは立待だから寢る事がならねえ、此處へ來な、立つて居ても談が出來やす。
— 泉鏡太郎 『大阪まで』 青空文庫
立待岬から汐首の岬まで、諸手を擴げて海を抱いた七里の砂濱には、荒々しい磯の香りが、何|憚らず北國の強い空氣に漲つて居る。
— 石川啄木 『漂泊』 青空文庫
立待崎から汐首の岬まで、諸手を拡げて海を抱いた七里の砂浜には、荒々しい磯の香りが、何|憚らず北国の強い空気に漲ツて居る。
— 石川啄木 『漂泊』 青空文庫
詩人啄木の碑で知られている函館の立待岬から、某夜二人の男女が投身した。
— 田中貢太郎 『妖蛸』 青空文庫